2009年3月15日日曜日

デジタルカメラを購入した ― 1

デジタルカメラを購入した。一人息子の保育園の卒園式と謝恩会を来週撮影するために、現在の機材では機能が不足すると思えたことがきっかけだ。
パンやキュウリや卵を買ったことはブログの話題にしにくいが、デジタル系のおもちゃを買えば話題にできる。商品自体も購入形態も日々の変化が大きく、大きく変化したことに対する驚きを、大雑把に述べることは容易だからだと思える。映画や本の書評、子供の成長がブログの話題にしやすいことと共通しているのだろう。
今、そうした「変化が大きいこと」ばかりが頭の中を大きく占有していることを、ある程度まで拒否したいと私は何となく感じている。
こうした物質的な変化が自分を豊かにしてくれる時期が、過ぎてしまったのかもしれない。日常生活の中に、精神的な欠乏感を感じているからかもしれない。渇望するような目標や熱中する趣味を失っているからかもしれない。
パンやキュウリや卵を買っているときに感じることや、生活することの意味、ふと感じる矮小感を文章に書き表すことはどうして難しいのだろう。何気なく妻と話をするときに感じる親和感と緊張感の変化、子供を保育園に送るときつなぐ手の暖かさと喪失の予感、職場でのもどかしさや自己矛盾などなど。もっと、日常の現実の自分を掘り起こしていくために、私は文章を書くことにしたのではなかったか。