社員が残業しない(させない)ことで有名になった会社の人と話したことがある。本当に残業しないのか、と尋ねると、(たしか)18時になったら本当に仕事を終えて帰宅するとのこと。
「その代わり、朝は7時前には出社するんですよ。」
なるほど、サービス残業という言葉はあるけれど、サービス早出とかサービス早朝勤務という言葉はないと思った。一方、労働強化という言葉はある。これは一種の労働強化なのだなとそのとき感じた。この会社の社長が書いた本
を最近になって読んだところ、ほぼ印象通りであった。残業しない/させない会社って、かえって社員には厳しかったり、きつかったりするのだろう。
3月24日(火)の夜、急いで終わらせなければならない仕事が急に入ったため、翌朝早起きをし、7:00過ぎには会社で仕事を始めた。9:00までPCに向かい、昼過ぎまで取引先を訪問する。帰社後、16:00を過ぎると仕事に集中できなくなってきた。疲れたのか、使い物にならない。勤務開始から9時間。少し休憩して、終業時刻の18:00を過ぎたら早々に帰宅した
いつもは9:30の始業時刻ぎりぎりに会社に到着する。夕方くらいからエンジンが徐々にかかり始め、だらだらと残業し、会社を出るのが20時前であることはない。生活パタンを2時間半早められれば、確かに仕事の密度は上がり、家族と過ごす時間も増えそうな気がしてきた。
でも、だらだらと残業したり、だらだらと夜更かしして、とりとめもなく過ごす時間を捨てられるだろうか。こういう無償の時間の断片を、不要なものとして切り捨てようとして、長い間失敗してきたのではなかったか。こういう時間を愛惜するのは、否定すべきことなのだろうか。
一人息子が小学校へ進学する4月から、最低30分は早起きをしなければならなくなる。生活にしみこんだ「だらだら」癖を、ちょっとだけ減らすことになる。ちょっとだけ不安を感じている。