2009年4月10日金曜日

保育園の最終日


3月31日(火)は、一人息子が保育園へ登園する最終日だった。卒園式の後も引き続き両親は働いているので、保育園は卒園式の後も3月末まで子供を預かってくれる。

桜が満開の道を歩き、息子に手を振って別れた後、初めて彼を保育園に預けた日のことを思い出した。一人息子を保育園に入れたのは、彼が8ヶ月になる頃だった。

最初に保育園へ彼を置いて離れるとき、彼は床に這ったままこちらに向かって手を伸ばし、泣いた。彼にとって両親から離れる初めての体験の不安が、こちらにも伝わってきた。その泣き顔は記憶に深く刺さり、罪の意識に転じる。職場へ向かう電車の中で、胃がむかむかとして吐き気を催した。罪悪感から吐き気を催したことは初めてだったし、自分の子への処遇 ― それも保育園に数時間預けるだけ ― が、これほど罪悪感を引き起こすと知ったのも初めてだった。

子の純粋さと一途さの反映で、親の心にも幾ばくかの愛情が灯った。

保育園に慣らすために、初めは短時間だけ預ける「慣らし保育」から始め、少しずつ保育時間を延ばしていく。2週間もすると、保育園に置いてくるときに泣くことはなくなってきた。彼も人並みに環境へ順応するし、整った設備と教育された保育士がそろった、優れた保育園だった。だが、保育士が撮ってくれた保育中の写真の中で、彼の笑顔が見られたのは3歳を過ぎてからだったと思う。それまでの彼の表情はいつも硬く、決して笑っていなかった。彼は休日を指折り数え ― 文字通り、指を折って数えるのだ ― 親のお迎えが早いことを望んでいた。

小学校に入学する今でも、親は自分の生活の仕方と育児に自信が持てないままでいる。